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Collar(カラー)とは
ST1100 のリアショックアブソーバーは、車体側・スイングアーム側のマウントアイレットに Collar(カラー) と呼ばれるプラスチック製ブッシュをはめ込んで固定されている。この Collar が経年劣化で砕けたり割れたりすると、サスペンションに遊びが生じ、リアエンドの「ガタつき」やハンドリングの不安定さ、異音の原因になる。
海外フォーラムでは ST1100 の代表的な弱点の一つとして繰り返し報告されており、走行距離 10万 km 前後で症状が出始める例も多い。Honda 純正では Collar 単体の供給がなく、ショック本体ごとの交換になるため、ポリウレタン製の aftermarket パーツで Collar だけを替える方法が一般的である。
交換作業の概要
当車ではリアショック上下の Collar が砕け、遊びが出ていたため交換作業を実施した。作業には以下が必要になる。
- リアホイールの脱着(ドライブシャフト・クッションドライブのラバーダンパーへのアクセス)
- シート・リアフェンダーまわりの外し
- リアブレーキキャリパーの取り外し(必要に応じて)
- リアショック本体の車体からの脱着
- マウントアイレット内の Collar の押し出し・新品はめ込み
センタースタンドに加え、ファイナルドライブ下へ木塊を敷いて車体を安定させ、屋外で作業した。工具とスプレー缶を並べた整備風景は、ST1100 のリアまわりが意外と広く開放されることを示している。
作業写真
リアホイールを外した状態。センタースタンドに加え、ファイナルドライブ下へ木塊を敷いて車体を安定させている。工具とスプレー缶が並び、屋外での整備風景。Collar 交換の第一歩は、このリアまわりを広く開放することから始まる。
シートを外し、リアブレーキキャリパーを取り外したところ。左右のシルバーマフラーが並ぶリアまわり。Collar 交換のためにサスペンションまわりを広く開放している。ST1100 の重量があるため、作業スペースの確保と車体の固定が重要になる。
リアショック上部マウントに Collar をはめ込むところ。黄色いコイルスプリングが特徴的な純正リアショック。砕けたプラスチックブッシュを新品 Collar に替える作業。はめ込みには専用工具やプレスが必要になる場合がある。
取り外したリアショック本体。マウントアイレット内の Collar 部分を指で確認している。海外フォーラムで問題視される、プラスチック部の劣化ポイントそのもの。割れや欠けがあれば必ず交換する。
リアホイールのドライブフランジ(5本ピン)。クッションドライブのラバーダンパーと組み合わさる部分で、脱着時の点検・グリスアップも怠らない。Collar 交換と合わせてリアドライブ系統を総点検する好機でもある。
リアホイールを外したファイナルドライブ正面。スプライン部が丸見えの状態。シャフトドライブの ST1100 ならではの整備風景で、Collar 交換と合わせてリアまわりを総点検した。スプラインの摩耗やオイル漏れもこのタイミングで確認できる。
フォーラムでの知見
ST1100 のリアサス Collar 問題は、ST-Owners.com 購入ガイド でも中古購入時のチェック項目として言及されている。
- 症状:リアのガタつき、カーブ入口での不安定感、サスからの異音、ショックマウントの割れ。
- 純正パーツ:Collar 単体は供給終了。ショック Assy ごとの交換は高額。
- Aftermarket:ポリウレタン製 Collar キットが海外では流通。耐久性が純正プラスチックより向上する例が多い。
- 関連整備:Collar 交換時にファイナルドライブのスプライン、クッションドライブのラバーダンパー、リアブレーキパッドも合わせて点検するのが定石(ST-Riders.net 各種整備スレッド)。
- 予防:定期的にリアショックマウントを目視・手触りで確認。遊びを感じたら早めの交換を。
作業後の変化
Collar 交換後はリアエンドの遊びがなくなり、直進安定性とカーブ時の追従性が改善した。ST1100 は車重が大きいため、リアサスの状態がハンドリング全体に直結する。中古 ST1100 を購入する際は、リアショックマウントの Collar 状態を必ず確認することをおすすめする。
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